雪が降る この季節ばかりは、黒で埋め尽くされたこの城も真っ白になり基から白城のように隙間無く ヒトハダつい今し方、鬼端(召使みないなもの)が来て暖炉に火をくべに来ていたのだが、如何せんこの部屋が広すぎて温まるのに時間を要する。 窓は天井から床までの無駄に大きいものなので、いくら厚手のカーテンをひいていようと冷気が漂ってくる。 ベッドの中にいてさえも冷え性には体の末端は冷えるもので・・・・・・・・・ 「・・・・・・・・・寒い・・・・・・・・・(怒」 ポツリと零した一言は、降り積もった真っ白な雪に溶けるように吸い込まれてしまいそうな小ささ。 すぐ傍にいる人物にも聞こえていないようだ。 最も暖かい場所を確保するために、これまた無駄に広いベッドの中でもぞもぞと動く。 しかし、動いたことで布団が持ち上がり、肩から冷気が入り込んできてしまった。 「(う゛ぅ〜〜・・・・・・さむい・・・・・・)」 最終手段として隣のぬくぬく顔で寝ている男にぴたりとくっついてみる。 寝ている人間(半分人外だけど・・・)とは暖かいもので、湯たんぽみたいだと思いながら、この男に頼った形になるのも何だか癪に障ってしまう。 ふと、どうしてこの男とまだ一緒にいるのだろうかと考えてみたり、何で自分はここに残ったのだろうかと考えてみたりする。 「・・・ぅ・・・・・・モモ?」 掠れた低い声が上から降ってきて反射的に上を向く。 「寒いのか?」 まだ眠そうなその声に思考をやめない頭で、ぼんやりコクリと頷くと同時に背中へと腕を回され引き寄せられる。 「なっ・・・ちょっ!?」 思考していた頭は不意の衝撃にストップして、今の自分の体勢にわたわたと混乱する。 抱き込まれた形に慌てて離れようともがくが、それより強い力で抱きしめられた。 これまでの経験上、離れることは無理だと早々に諦めて力を抜く。 抱き込んでいる当の本人はもうすでに夢の国に旅立っていて、仕方なしに自分ももう一眠りするかと目を閉じた。 男の胸にくっついた自分の耳からトクトクトクと規則的な心音が聞こえる。 暖かくなった体と心地よいリズムが、真っ白い雪が降り積もるように夢と現実との境を曖昧にし、聞こえていた木の爆ぜる音を掻き消していった。 1時間かけてチマチマこんなん書いてみました。 寒くなると人肌恋しくなるもので・・・・・ 何?なんか違うって? ・・・・・・そこは突っ込んじゃだ☆め 夜皓 |
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