昔々、あるところに桃から生まれた桃太郎が、悪い鬼を退治しに鬼ヶ島へ向かっていました。 桃太郎がお昼にしようと、おばあさんが作ってくれた黍団子を食べていました。 「その団子、儂にもくれんかのう?」 と、そこへ見知らぬおじいさんが声をかけてきました。 そこで心の広い桃太郎は、「物々交換ならいいぞ。」と快く言いました。 「う〜む・・・。物は無いがの、もう少し先に行った大きな町に儂の店があるでのぉ、そこのタダ券でどうじゃ?」 「・・・・・何の店だ?」 「いい子がおる所じゃ(ニヤリ)」 「へぇ・・・そりゃぁいい。交渉成立だ。交換しよう。」 「ホッホッホッ!お主も物好きじゃのぉ〜?」 「そりゃじいさんだろ」 そういって、桃太郎とおじいさんは意気投合し、団子を食べてから別れて桃太郎は町を目指して行きました。 町に着くまでにタバコを1ダースほど空けながら、別に急ぐでもなく店があるという界隈を歩いていました。 そうこうしているうちに地図をたどって、ある店の前までたどり着きました。 「・・・ここか?」 訝しげに思いつつ、場所は合っている様なので入っていきました。 *** 「いらっしゃいませ。」 入口近くのカウンターに店員らしき男がいました。 「あ〜・・・・この券はここのか?」 「はい。そうでございます。どなたのご紹介でしょうか?」 「名は知らんが、白髭のじいさんにもらったのだが・・・」 「あぁ・・・かしこまりました。こちらへどうぞ。」 店員は心得たように頷くと、桃太郎を店の奥へ案内しました。 「こちらでしばらくお待ち下さい。」 そう言い残して店員は部屋から出て行きました。 「何か・・・想像してたのと違うな・・・・」 桃太郎は煌びやかではないが、見ただけで高いと分かるような内装の落ち着いた雰囲気に気圧されることなく、何か持って行けるものが無いかと物色していると、 「おいおい、こんなのがVIP客だって?」 「でも、じいちゃんの紹介だってよ?」 「結構可愛いじゃないvv」 と言う何だか聞き捨てなら無い台詞と共に3人+さっきの店員が入ってきました。 「お待たせいたしました。こちらの3名が今回、お客様のお相手をさせて頂きます。」 「・・・は?」 「それではごゆっくりお楽しみ下さい。」 と言って、店員は部屋を出て行きました。 部屋に残された桃太郎は、てっきり女の子が来てウハウハできると思っていたのに、男が3人も来たので、 「一体、ここは何の店だ?」 と問うと、黒髪で金眼が印象的な男が 「はっ!どんなって・・・決まってるだろう?」 と言って、桃太郎を引き寄せました。 「なっ・・・・!?何しやがる!!」 桃太郎は日本刀を鞘から抜き、切りかかりました。 「!おっと・・・危ねぇなぁ。店ん中で、んな物振り回すんじゃねぇよ」 「あんたがいきなり触ったりするからでしょ?」 「あはは!面白れー!猫みたい!!」 「どういうつもりだ・・・・」 と桃太郎はもう一度問いました。 「ここが何の店か聞いてないの?」 と、妙に女言葉で長身長髪の男が言いました。 「いい子がいるって、じいさんに聞いたんだが?」 桃太郎は警戒しながら答えました。 「いい子ねぇ・・・・あのおじいちゃんの言いそうなことね。まったく誤解を招く言い方をして・・・。困ったわねぇ。」 「いいじゃねぇか。ここが何の店だか実体験で分からせりゃいい。」 「あっ!それ賛成!!オレ、この人気に入ったぁ〜」 3人の中で一番背が低く、こちらも印象的な銀眼の男が間延びした語尾で賛成の声を上げました。 勝手に話が進んでいく中、桃太郎はじりじりとドアへと近づいていました。 「おっと、どこに行くんだ?せっかく来たんだ。俺達がたっぷり楽しませてやるよ。」 黒髪の男はそういって、もがく桃太郎を担ぎ上げて隣の部屋へ運びました。 部屋に入った瞬間、目に入ってきたモノに桃太郎は一層、抵抗しました。 「はっ・・・離せぇ――!!俺はっ、ここにはも・・・う、用はねぇ!!!」 「オラ!暴れんなよ!!お前らも手伝え。」 「もう、あんたは・・・。まっ、いいわ。あたしもこの子気に入っちゃったvv綺麗だし可愛いわぁ〜v」 「ねぇ、早くやろうよ〜」 暴れる桃太郎を押さえつけながらも3人の会話は弾みます。 「なっ!!?何だよ、お前ら!!これ外せぇ―――!!!」 手首をベッドヘッドから伸びる鎖に繋がれた桃太郎は、力を振り絞って外そうとしましたが、鎖はなかなか頑丈にできているようでびくともしません。 「いくら力があったからって、これは外れねぇよ。おい雉子(キシ)!アレ持って来いよ。」 雉子と呼ばれた長身長髪の男は、心得たように棚の中から一つの小瓶を取り出しました。 その間も桃太郎の抵抗は続いています。 残った足でどうにか黒髪の男をどかそうと、おじいさんに鍛えられた脚力で蹴りを繰り出し、バッタバッタと暴れまくりました。 「おい申(シン)!見てないで足押さえとけ。」 「分かったぁ。・・・・って、うわぁ!!何かこの人、すっっごい・・力、なんだけどっ・・・ !」 「は〜〜〜〜な〜〜〜〜せ〜〜〜〜〜〜!!!」桃太郎は絶叫しました。 しばらく桃太郎が暴れているとベッドヘッドの方が耐えきれず、ミシミシと音を立てながら外れようとしていました。 「やべっ!」 黒髪の男は、雉子から受け取った小瓶の液体を口に含み、桃太郎の顎を固定すると口移しで飲ませました。 「んぅっ!?・・・・ンく、んっっゲホッ・・・ケホッ!な・・・に、の・・・・ませっ!!」 急に液体が入ってきたことで激しく咳き込みました。 「すぐに気持ちよくなる薬だよぉ〜」 桃太郎の問いに申が答え、キラキラと瞳を輝かせながら桃太郎の反応を見ていました。 =数分後= 「ねぇ、狗(コウ)。この人薬効いていないんじゃない?」 「んなわけねぇだろ。」 「薬に強い体質なのかしら?」 なかなか効き目が現われないことに3人で頭を捻っていると、バキンッ!!という音が部屋に響きました。 桃太郎がベッドへッドを今のうちにと力を入れまくって引き抜いたのです。 「ハァッ、ハァ・・・・お前ら、俺に・・こんな事してただで済むと思うなよ!!」 肩で息をしながらも、引き抜いたベットヘッドの棒を3人に向かって構えました。 「ねっ・・・ねぇ、やばいんじゃない!?」 「そ、そうね。あたし、オーナー呼んで来るわ。」 そう言って雉子は出て行きました。 「ごちゃごちゃ言ってんじゃねぇ!!覚悟しな!お前ら皆、刀の錆びにしてくれる!!!!」 桃太郎は刀・・・もとい、棒を武器にして殴りかかりました。 「なんのぉ!!!」 狗は桃太郎から取り上げていた日本刀で棒を受け止め、応戦しました。 「俺の刀使ってんじゃねぇ!!返せよ!!」 と言い様に身を屈めて足払いを仕掛けました。 「返して欲しかったら俺を倒すんだな!!」 狗は後ろへ飛んでかわします。 「あははっ!もっとやれやれ――!!」 申の野次も飛んだりして2人の攻防は店のオーナーが来るまで続きました。 ハイッ!分かる人には分かる、はっきり言ってそういうものでっす!!(いや、まだ普通(?)に読めますか?) 今回、ちょっと長め。。 「桃1」でも言ったけど、原作と全然違うょ。 もう、登場人物だけ同じって感じで・・・・フフ こんな感じで進んでいますが、このテンションで大丈夫でしょうか・・・・・(汗) 夜皓 |
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