深夜 ――カチャリ・・・パタン・・・・ ドアが開き、3つの黒い影が忍び込んできました。 「っうわ、何この臭い!」 「げっ!見てよ。・・・すっごい量飲んでるわよ、あの子・・・」 「・・・・お酒、強いんだねぇ・・・」 しみじみ感心している約2名。 *** ――カチャッ・・・ 「・・・・ここ、か?」 音を立てないように、足音を忍ばせながら寝室らしき部屋へ入ってくる人影がありました。 「う・・・んん・・・」 すぐ先から彼の人の声が聞こえ、ここで間違いないことを悟ったのは――狗。 そろそろと近づいてみると、布団を巻き込み丸まって寝ている桃太郎が確認できました。 しかし、何やら様子がおかしいことに気付きます。 「お、おい・・・大丈夫か?」 思わず声をかけると、ピクリと桃太郎が身動きました。 桃太郎は薄く眼を開き、効き始めた薬(「桃太郎4」参照)のせいで意識が朦朧となった潤んだ瞳で狗をぼんやりと見やりました。 「っは・・・ぁ、な、何か身体・・・変、なんだ・・・・」 打って変わった雰囲気を纏う桃太郎に唖然と見入っていた狗は、誘われるように熱い吐息がこぼれる桃太郎の唇に口付けていました。 「・・・・っんぅ。ふっ・・・・ん、ん〜っ!!・・はぁっ・・・・っァ」 唇をふさがれた桃太郎の苦しそうな声に、狗はハッと我に返りました。 「・・・・・・・・・・・・・マジかよ。・・・やべぇな・・・///」 荒く息をする桃太郎の髪を梳き上げながら「マイッタマイッタ」と呟いていると、いきなりドアが開きました。 「何だぁ、こんな所にいたのかよぉ――。」 入ってきたのは申で、手には酒瓶が握られていました。 「・・・・」 「あら、見つけたのね。・・・・どうしたの?固まっちゃって・・・?」 「いっ・・・いや、何でもねぇ」 狗の動揺に気付いた雉子は、狗の視線の先に見つけた桃太郎を見やりました。 「あら?その子・・・様子が変じゃない?」 と近づいて来て言いました。 「――あぁ、店で飲ませた薬が今頃効いてきたらしいな・・・」 「ふぅ〜ん。・・・で?当のあんたは当てられちゃったのかしら?」 「っ――!別に・・・そんなんじゃねぇ」 「ま、いいけど・・・・。それよりどうするの?あの薬ってちょっとやそっとじゃ抜けないわよ?」 「あははははっ!ここはぁ、ヤるっきゃないれしょ〜!」 ぷはぁっとラッパ飲みしていた酒瓶を掲げて申が提案?しました。 「こらっ!酔っ払いはちょっと黙って。もういいから向こうへ行ってなさい。」 「ちぇっ!なんらよぉ〜オレらけ、のけ者扱い・・・グスッ」 雉子に頭を叩かれた申は不貞腐れて部屋を出て行きました。 「それで、どうなの?まぁ、あんたがこの子の・・・・」 「ん・・・・はァ・・・」 雉子が狗に話し掛けようとした時、桃太郎の声によって遮られました。 「ふぅっ・・・ん。た・・・・たす、け・・・!」 桃太郎はいつの間にか狗の袖を握り締め、縋るような目で見上げてきました。 「薬飲ませたのはあんたなんだから責任取ったら?あたし達はゲストルームにでも寝るから。しっかりねぇ〜〜vv」 と言って、責任もろもろを狗に押しけた雉子は手を振りながら出て行ってしまいました。 「ちょっ!!おい・・・・!?」 部屋に取り残された狗は、しばらく思案した後、未だに袖を握って離さない桃太郎を見下ろしました。 「――ったく!どうなっても知らねぇからな!!」 そう言って、桃太郎を抱きしめたのでした。 どうなんでしょうこれ? ここ分岐入ってます(勿論裏) 夜皓 |
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