「はっ、ハァ・・・・・ァ」 狗が桃太郎の服を脱がしにかかっていると、不自然な息遣いをし始めた桃太郎に首を傾げました。 目を見開き、酸素を求めるように荒い呼吸を繰り返します。 店で飲ませた薬は一種の媚薬のようなもので、このような反応を見せることは――今まで何度か使ってきた経験から――まずありません。 狗が困惑気味にしている間も桃太郎は神経を直接傷つけられるような酷い痛みに自分の身体を抱きしめ、苦しみだしました。 「ヒッ!・・・・ぁ・・・・・ァ!!い゛だ、ぃ――ッ!」 「お・・・おい!大丈夫か!?」 そう声を掛けても、桃太郎は痛みに耐えるように蹲ったきりガタガタと身体を震えさせ、見開いた瞳からはボロボロと涙が零れてシーツを濡らします。 「っ――!!」 身体の内部から破壊されているようにも感じられる激痛に囚われ桃太郎は声にならない悲鳴を上げながら崩れるように意識を失ってしまいました。 □■□ 「どうしてこんな事になったのかしら・・・?」 「知るかよ・・・・あの薬は本当にいつものやつだったろうな?」 「それは間違いないわ。」 「副作用か何かあったか?」 「店で使うものに副作用がある物なんてないわよ。」 桃太郎が意識を失った後、狗は予想外の事態に雉子たちを叩き起こして現在、3人(1人は半分夢の中)でベッドを囲んでぼそぼそと話し合っていました。 =数分前= 酒が回ってようやく眠った申とともに自分もそろそろ眠ろうかと雉子がベッドに入った時、いきなり狗が入ってきました。 「あいつに飲ませたのって、いつものだよな?!」 切羽詰ったように切り出したその様子を見て、どうかしたのかと雉子が聞き返すと狗は、兎に角来てくれと部屋に行きながら一連の出来事を話しました。 「――突然苦しみだした、って言ってもねぇ・・・。外傷もないし脈も正常で熱もなし。今見ただけじゃただ眠ってるだけでどこにも異常はないわ。顔色が少し悪いけれど原因はわからないわね。もし薬のせいじゃないとしたら、この子が何かの病気持ちだとか・・・・?」 「おい申!お前調べてこいよ・・・・・って、起きろ!!」 「ムふぅ〜・・・・Zzzz」 狗は痺れを切らし、コックリコックリと舟を漕いでいる申を揺さぶって起こそうとしましたが、酒の力もあってか起きる気配は全くといって良いほどありません。 「仕方ないわね。申がやるようには出来ないかもしれないけど、あたしが調べておくわ。」 ベッドに横たわり死んだように眠る桃太郎を覗き込んでいた雉子は苦笑しながら言いました。 「・・・ああ。」 「あんたはどうする?来る?」 「いや・・・・いや、行く。俺も調べることがある。」 「そ?それじゃ行きましょうか」 桃太郎を残して、3人は寝室を出て行きました。 お久しぶりです。彼是10日ぶりでしょうか? そんなこんなで桃の身体に異変が!!前回で何かの期待を抱いてしまった人は残念!そして狗も残念!(笑) 桃の苦しむ場面が表現できず、つまらん文面になってしまいました・・・・。 そうそう、雉子は外科医の免許持っている設定っぽいのですが、果たして今後それを役立てることが出来るんでしょうかね? 夜皓 |
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